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決して妥協はしたくない。
おいしさのために。
商品開発部 特販開発課
坂﨑 Sakazaki
職 掌: | R&D |
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職 種: | 商品開発 |
仕事内容: | 業務用食品の開発 |
入 社: | 2020年 |
料理は私のいきがいです。
私には、ひとつ歳の離れた姉がいます。勉強にスポーツ、習い事。幼いころから、いろんな物事を姉と競っては、負けて、悔しがり、また頑張って。姉に追いつけ追い越せとなんとか奮闘する日々が、私に努力を積み重ねる大切さを教えてくれました。
何をやってもいつも私の上をいく姉に唯一、勝てた!と思えたのが料理でした。きっかけは、初めて手作りしたお菓子を家族みんなが、おいしい!おいしい!と笑顔になってくれたことが嬉しくて。それから料理にのめり込み、我が家の晩御飯づくりを手伝ったりもして。いつしか料理が私の生きがいとなり、幸せを感じる大切なものになっていきました。
食品メーカーの商品づくりを仕事にしたい。そう思い始めたのは高校生のころ。それから一貫して開発職に憧れた私は、大学でも食や健康に関する学びを広げたくて、希望の研究室に入れるよう必死で勉強をしました。卒業後の進路を考える際にも商品企画に携われるか、を軸に就職活動に取り組みます。ニッスイに入社を決めたのはまさに、1年目から商品開発に従事できることから。日本中に幅広い商品を届けるニッスイなら、あらゆる人の日常に寄り添える食品をつくれるのでは、と感じたことも入社を決断する大きな後押しとなりました。
依頼されたのは、
前例のないエビカツ。
念願が叶って、食品開発を任された私の担当は、業務用の冷凍食品です。エビフライやエビカツなどエビ製品を中心にクライアントであるコンビニやファストフード、スーパーなどの法人と一緒になって商品づくりに勤しみます。数々の商品を生み出してきた中で思い出深いのは、某大手コンビニ向けのエビカツです。
クライアントから開発を依頼されたその商品は、エビカツの中にソースを閉じ込め、買ってすぐに食べられる手軽さをコンセプトにした商品。私自身、これまで同様の商品をつくった経験はなく、ニッスイのなかでも形状や味などでほぼ前例の無い状態からのスタートでした。何から手をつけるべきか悩みました。でも、商品化に成功すれば商品開発に新たな手法を確立できるかもしれない、と胸が熱くなったことを覚えています。
まず取り組んだのは、揚げ物のなかにソースをどのように入れ込むか。思いつくのはエビカツのパテでソースを包み込む方法ですが、それを実現するとなると新たな製造機械を導入しなければなりません。それでは莫大な設備投資が必要になります。現状の環境下で出来ることはないか。商品開発部の同僚や製造ラインの担当者たちにも相談するなかで導き出したのは、エビカツのパテにソースを塗り、衣でコーティングする方法でした。実際にラボで試作してみるとなんとか形になることが判明。いけるかも...と思った矢先、一口食べてみると何かが物足りない...。
理想の一口を求めて。
ゴロゴロッとしたエビの食感、エビカツ本来のフワっとした柔らかさ、サクッと軽やかに感じる衣。口の中で具材とソースが丁度よく絡まり合い、噛むほどにおいしさが広がって、口溶けも十分。理想とする食感、味に近づけるため、何度も試作と試食を繰り返しました。とことんまでやり切りたい性分もあり、クライアントとも直接、理想とする味を求めて議論をさせてもらいました。
はじめて口にした際の物足りなさは影を潜め、無事に商品の採用が決まったのは企画のお話をいただいてから2ヶ月後のこと。提案を進めるなかで開発がお蔵入りになるプロジェクトも多いなか、商品化が決定したときは本当に嬉しくて飛び上がりました。
その後は、商品の製造を担う当社のタイ工場ともコンタクトを取り、現地の担当者と連携しながら商品発売までの準備を進めていきます。ニッスイの商品開発は、企画を生み出して終わりではなく、工場での量産化を実現するまで伴走するのが業務の特徴です。この工程でも理想の味を追求するためにとことんまで試行錯誤する日々を送っています。
食べた人がおいしいと言ってくれる。幸せを感じてくれる。感動が商品開発に取り組む際の原動力です。これからも多くの人を魅了する商品をたくさん生み出していきたいですね。そのために今日も私は、自己研鑽に励みたいと思います。