漁業・養殖から加工、販売まで。水産物のグローバルサプライチェーンを構築し、水産資源の新しい価値を創出しています。
事業概要
世界に広がるグローバルリンクスとそれぞれの地域における多様な機能を結びつけるローカルリンクスの協働により、漁業・養殖などを通じて水産資源へアクセス。冷凍魚・鮮魚を素材として販売するのみならず、これまで培ってきた加工技術や商品開発力で、幅広いお客さまにとって使い勝手の良い食材に加工する取り組みも進めています。
水産物の需要が世界的に拡大するなか、限りある天然の水産資源を補う養殖事業が担う役割はますます高まっています。ニッスイグループでは、南米・チリでの高品質なサーモンの養殖事業、国内でのブリ・サーモンなどの養殖事業に取り組むとともに、養殖魚用配合飼料の生産・販売も行っています。
事業の強み
- グローバルな水産資源へのアクセス
- 調達・加工・販売のグローバルサプライチェーン
- 選抜育種など差別化された養殖技術
事業領域・グループ会社
漁業
チリやニュージーランドなどを拠点とする漁業により、水産資源にアクセスしています。
日本ではグループ企業の共和水産で近海・海外まき網漁業を行っています。
エムデペス社(チリ)
シーロード社(ニュージーランド)
共和水産(日本)
養殖
ニッスイグループでは海外でサーモン類、国内各地でブリ・ギンザケ・クロマグロ・カンパチなどを養殖し、一部の魚種では天然の稚魚を採捕せずに、自分たちが養殖した魚から生まれた卵を稚魚から成魚へと育て、さらに産卵させる「完全養殖」を行うなど、サステナブルな養殖事業の実現を目指しています。その他、養殖魚用配合飼料の生産・販売なども行っています。
サルモネス・アンタルティカ
[S.A.]社(チリ)
黒瀬水産(日本)
弓ヶ浜水産(日本)
ニッスイまぐろ(日本)
加工・販売
北米では、水産物の販売やスケソウダラの加工、ヨーロッパでは、水産物の調達と販売を行っています。日本では鮮魚・冷凍魚の調達・販売のほか、水産物を高度加工した食材を製造・販売しています。
ニッスイ(日本)
ユニシー社(アメリカ)
ノルディック・シーフード社(デンマーク)
事業トピックス
養殖事業の高度化
水産物の需要が世界的に拡大するなか、限りある天然水産資源を補う養殖が担う役割はますます高まっています。ニッスイグループのブリ養殖では、優れた特性を持つブリを選抜して次世代の親として育て上げる「選抜育種」や、「完全養殖」を実現しています。完全養殖は、天然の稚魚(モジャコ)を利用しないことから、限りある海洋資源への負担を軽減する、サステナブルな取り組みです。また養殖の規模拡大や生産性向上を求めて、大規模沖合養殖に取り組んだり、他社との協業によりさまざまな養殖技術を開発し、実用化しています。
一方で、海面の養殖適地が将来的に飽和状態になることを見据え、陸上養殖の可能性を探るフィジビリティスタディにも取り組んでいます。ニッスイでは養殖事業を将来の成長戦略のひとつと位置付けて、事業基盤を強化しています。