中性脂肪のEPA×記憶力のDHA
スペシャル対談

「魚を食べると頭がよくなるのでは?」と一躍有名になったDHAと、
みなさんにはあまり知られていないEPAが特別対談を実施しました。

業界では超有名!? EPAは何者か?

DHA(以下D):改めて挨拶する仲でもないんですが、今日はn-3系脂肪酸仲間のEPAさんとの対談ということで大変楽しみにしてきました。

EPA(以下E):そうですね。我われは、いわしやアジなど青魚の油に多く含まれているのですが、私、EPAはあまり認知されていないので。

D:でもEPAさんには、血液をサラサラにする働きがあって、高脂血症、動脈硬化、心筋梗塞などの予防のための研究が世界中で進められていますよね。

イヌイットの食生活から明らかになったEPA

魚や、魚を主食とするアザラシを食べるイヌイットの血液中には、多くのEPAが含まれていることが明らかになった

E:はい、1960年代にグリーンランドに住むイヌイットの人々を対象に行われた疫学研究がきっかけで、一部からはかなり脚光を浴びました。

D:そうそう、ヨーロッパの人々と比べて、心筋梗塞で亡くなるイヌイットの人々がすごく少なかったことに着目した調査でしたね。結果、イヌイットの人々の血液中に含まれるEPAが非常に多いことが明らかになったという。

E:EPAが青魚の油に多く含まれることも、イヌイットの食生活からわかったんです。

D:ニッスイが、「高純度EPAの抽出」に世界で初めて成功したことで、EPAが医薬品としても活用できるようになったんですよね。

E:はい。ニッスイは1979年から大学とEPAの共同研究を始めています。

EPAを摂取していればDHAも不足しない!

脳や神経の働きをサポートするDHAと、血液・血管の健康状態を保つEPA

E:1980年代、DHAは脳などの神経系に多く含まれていることが話題となりました。頭の働きに役立つと考えられているんですよね。

D:DHAは母乳にも含まれていて、しっかりと考える力を維持したい方にはDHA、血液や血管の健康状態を保ちたい方にはEPAとも言われます。

E:加齢に伴う記憶力、注意力、判断力などの低下も気になりますよね。ぜひEPA・DHAを積極的に摂っていただきたいところです。

D:おっしゃるとおり。実はEPAは体内でDHAに変換されることもあって、EPAが多い食品をしっかり摂っていれば、DHAが不足するという事態も避けられます。

中性脂肪が気になる方は要チェック!

脂質の脂肪産生を抑制! 脂肪酸や血管中の中性脂肪の分解効果も期待できる

D:話は変わりますが、最近、中性脂肪が気になりませんか?

E:食事で摂取したエネルギーが消費しきれずに余ってしまうと、肝臓で合成され、肝臓や脂肪細胞に蓄えられてしまうアレですね。

D:EPAには、中性脂肪を下げる働きがあります。「中性脂肪が気になってきた」とぼやいている人がいたら、ぜひ教えてあげてください。

E:はい、中性脂肪に我われがアプローチすることをたくさんの方に知っていただきたいです。

うまく摂っていきたいEPA・DHA 1日900mg

可食部100g(生)に含まれるEPAの含有量比較(mg)
出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)脂肪酸成分表編

D:ある調査によれば、健康維持が期待できる日本人のEPA・DHAの摂取量の目安は1日900mg。

E:でも、どの魚にどのくらいの量が含まれているかきちんと覚えるのは難しいですよね?

D:魚料理を積極的に摂っていけるといいですが、毎日となるとちょっと大変かと思います。

E:EPAやDHAを多く含んでいる魚の加工食品やサプリメントなど、最近は色々ありますから、うまく活用できるといいですね。

D:毎日の食事にプラスすれば、気軽にEPAとDHAを摂れそう!

E:無理なく続けられる習慣にして、我われがみなさんの健康をサポートできればと思います。

D:そう願います。本日はありがとうございました。