陸前高田市でのサーモン試験養殖に着手

2023年08月31日

 株式会社ニッスイ(代表取締役 社長執行役員 浜田 晋吾、東京都港区)と広田湾漁業協同組合(代表理事組合長 砂田 光保、岩手県陸前高田市)は、共同でサーモン試験養殖に着手することを決定しました。
今後、岩手県と試験養殖に係る計画の内容を協議したうえで、2023年11月をめどに開始する予定です。
試験養殖は同漁協と共同で、ギンザケを対象に漁場環境の調査や生産方法の検討などを目的に行い、早期の本格的な養殖事業への移行を目指します。

陸前高田市の広田湾


陸前高田市では、岩手県最南端のリアス式海岸の地形と豊かな海洋環境を生かし、ワカメ・カキ・イシカゲ貝・ホタテ貝などの養殖業が盛んに行われており、同漁協は、ワカメ等の加工・直売事業、漁協自営による定置網漁業を行っています。
現在、陸前高田市は、東日本大震災からの復興に取り組み、水産業の振興にも注力していますが、近年、主要魚種である秋サケの大不漁により、関係漁業や漁協の経営のみならず、関連産業も厳しい状況にあります。サーモンという新たな海洋資源が、地域の発展に大きく貢献することが期待されています。

ニッスイは、2030年の長期ビジョン「Good Foods 2030」においてサステナビリティを企業価値創造の主要施策に位置づけ、水産事業では持続可能な養殖事業を目指しています。
その一つが国内サーモン養殖事業であり、鳥取県境港市・新潟県佐渡市・岩手県大槌町と拠点を徐々に増やし、岩手県では大槌町において2020年に試験養殖を開始、2022年からは事業化、生産を拡大しています。同県の陸前高田市でも養殖事業を実施することにより、さらなる生産規模の拡大と効率的かつ安定的な事業の展開を図ると同時に、同市の産業振興と新たな雇用の創出を通じ地域社会に貢献していきます。

以上

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