ニッスイ社員が開発した水産加工技術が、「令和4年度九州地方発明表彰」福岡県知事賞を受賞
2022年10月20日
日本水産株式会社(代表取締役 社長執行役員 浜田 晋吾、東京都港区、以下「ニッスイ」)の社員が発明した以下の水産加工技術が、公益社団法人発明協会による地方発明表彰のひとつである「令和4年度九州地方発明表彰」の福岡県知事賞を、10月19日に受賞しました。
表彰式は11月2日に「グランデはがくれ」(佐賀県佐賀市)で行われます。
発明名称 | 会社・役職名 | 発明者名 |
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マイクロ波による水産練り製品の 連続的加熱・成型方法 (特許3939305号) |
日本水産株式会社 商品開発部 加工食品開発課 |
吉富 文司 |
同 技術開発部 生産設備課 |
橋立 知典 | |
博多まるきた水産株式会社(*) | 水城 健 |
*日本水産株式会社八王子総合工場より出向中
■本発明の内容
通常、魚肉練り製品は、原料であるペースト化したすり身を内装フィルムなどの成型包材に充填もしくは所定の形状に成型した後、ボイルなどの外部加熱により製造します。
本技術では、垂直に立てたチューブの中を原料が上方に搬送される過程でマイクロ波により内部加熱するもので(模式図参照)、成型工程と加熱工程を一体化させ、成型包材が不要な連続的な練り製品の生産が可能になります。
これによって、工程の簡素化や生産リードタイムの短縮化が実現、内装フィルムも排除できます。水産原料のほか畜肉原料にも対応が可能で、従来にない製品開発も期待できます。
なお、この技術は国内外で12件の特許を取得しています。
またこの技術は、2016年に農林水産技術会議および公益社団法人農林水産・食品産業技術振興会が共催する「平成28年度(第17回)民間部門農林水産研究開発功績者表彰」の農林水産大臣賞、2020年に公益社団法人日本水産学会「令和2年水産学技術賞」を受賞しました。
■利用商品
この技術を利用した製造ラインが2011年にグループ企業の株式会社北九州ニッスイ(福岡県北九州市戸畑区)の水産練り製品工場に設置され、「おさかなソー」(業務用冷凍食品、2012年3月発売)などに活用されています。
以 上