岩手県大槌町でのサケマス類養殖事業、4月1日本格スタート

2022年01月31日

日本水産株式会社(代表取締役社長執行役員 浜田 晋吾、東京都港区、以下「ニッスイ」)およびその連結子会社である弓ヶ浜水産株式会社(代表取締役社長 竹下朗、鳥取県境港市)は、2020年1月より新おおつち漁業協同組合(代表理事組合長 平野榮紀、岩手県上閉伊郡(かみへいぐん)大槌町)やシンクタンク、地元事業者と協働してサケマス類養殖の事業化試験(以下「本試験」)を実施してきましたが、順調に試験が進捗したことなどから、2022年3月末をもって終了とし、同年4月1日より弓ヶ浜水産の大槌サーモン養殖事業として開始することを、本日1月31日に決定しました。


事業化後は、初年度の2022年度に400トンのギンザケおよびトラウトを生産予定で、関東および首都圏の量販店などへの販売を見込んでいます。将来的には生産をさらに拡大し、競争力のあるサケマス養殖事業の実現を目指して、海面養殖や種苗生産機能などの整備・拡充について検討していきます。
ニッスイグループの国内サーモン類養殖事業を担う弓ヶ浜水産としては、既存の境港事業・佐渡事業に大槌事業が加わることにより、より長い期間の水揚げやより広い地域への本格的な販売が可能になります。

弓ケ浜水産は、本試験にあたって同町内に現地事業所を設立して同組合に加入しており、2021年10日1日に同組合が岩手県よりサケマス小割式養殖の区画漁業権免許を取得したことから、弓ヶ浜水産は同組合の正組合員として漁業権を行使していました。
本試験では、同組合が管轄する船越湾(吉里吉里地区地先)でギンザケとトラウトの2魚種を養殖し、初年度の2020年度は2魚種合計で85トン、2021年度は319トンを生産、第2年度は初年度で課題となった各飼育指標の計画を上回る好調な結果となりました。
これらの試験結果や地域との協働による浸透などが進んだことにより、同町や同組合などより事業の早期の定着化や生産拡大への期待が寄せられています。ニッスイグループは、本事業が岩手県沿岸漁業や地域の復興と新たな事業機会の創出の一助になることを目指して引き続き取り組んでまいります。

事業化試験を実施した船越湾のいけす。事業化後は弓ヶ浜水産が運営する


なお、今回の弓ヶ浜水産による事業開始にあたり、本試験の段階でニッスイが保有していた資産や権利義務などは会社分割により2022年4月1日をもって同社に移管します。これによるニッスイの連結業績への影響はありません。


【弓ヶ浜水産株式会社 概要】
本社所在地:鳥取県境港市竹内団地205
代 表 者 :代表取締役社長 竹下 朗
設   立 :2013年12月16日
資 本 金 :1億2,500万円
株   主 :日本水産株式会社100%
事 業 内 容:ギンザケその他魚類の養殖、水産物加工および販売
事 業 所 :本社工場および海面養殖場(鳥取県)・佐渡事業所(新潟県)・佐渡工場および海面養殖場(新潟県)・本宮養魚場・福原川養魚場・清水川養魚場(いずれも鳥取県)・胎内養魚場(新潟県)・船上山採卵センター(鳥取県)・米子陸上養殖センター(鳥取県)

以 上
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