ニッスイの2020年度の健康経営、「禁煙デー」など健康促進策を拡充
2020年10月02日
日本水産株式会社(代表取締役 社長執行役員 的埜明世、東京都港区、以下「ニッスイ」)では、「健康経営宣言」(2016年度制定)に基づき2017年度より健康経営に着手しています。従業員が「能力を十分に発揮できること」「従業員とその家族のQOL(生活の質)の向上」を目指して、従業員の心と体の健康を積極的にサポートすることにより、多様な人材が健康で能力を発揮できる環境を整備し、生産性向上につなげることを企図しています。
本年度の従業員の健康を促進する主な施策として、以下に取組んでいます。
禁煙施策の実施
これまでニッスイでは、2018年3月末に本社の喫煙室を閉鎖し、2019年度に全ての販売支社の喫煙所を閉鎖、また2019年には社長の禁煙宣言や定期健診時に合わせた保健スタッフによる喫煙者への個別指導を実施するなど、禁煙対策や禁煙啓蒙活動を実施してきました。
このような取り組みにより、喫煙率は減少傾向にあり(2017年度から3.2%減少)、直近でも役員が禁煙にチャレンジして成功するなど、禁煙が社内に広がりを見せています。
本年度は、2022年度に「365日就業時間禁煙化」を目指し、その前段階として、以下にて「禁煙デー」を実施します
【内 容】原則毎週水曜日を「就業時間(※)中を禁煙」
とする。
※始業前・終業後、昼休憩は除く
【スローガン】「水曜日はタバコを吸い(水)ません!!」
【対象事業所】本社・支社・工場・研究開発拠点
【開 始 時 期】2020年10月1日
(工場の一部従業員については2021年1月)
「健康+(プラス)ストレージキャンペーン」の実施
新型コロナウイルス感染拡大防止や働き方改革の一環として、ニッスイでは2019年度に在宅勤務制度を導入しています。緊急事態宣言時には、全従業員が基本在宅勤務(工場勤務者を除く)であったため、これまでと異なる生活環境下での従業員の心身負担軽減を目的に、2018年度より実施してきた生活習慣を見直すプラス行動を支援する健康促進策「健康+(プラス)ストレージキャンペーン」を、さらに充実させました。
コースを昨年の6コースから15コースと大幅に増加し、運動不足の解消やコミュニケーション推進のための挨拶推奨など、気軽に取組めるコースも用意しました。
【内 容】健康維持・増進や生活改善につながるコース毎に60日間での達成目標を設定し、各自の健康課題に応じて参加するコースを選択。目標達成した場合は賞品(健康支援グッズ)もしくはカフェテリアプランのポイントを支給。
コース例: 30分以上の息が弾む運動を週2回以上
魚の主菜1日1回以上あるいは1日にEPA+DHA900mg以上摂取を40日以上
全期間禁煙(喫煙者対象)
2か月で2㎏の体重減、かつ40日以上の体重記録。
業務開始・終了時の挨拶を毎日、かつ感謝の声がけ40日以上 など。
【期 間】2020年6月1日~11月30日(自ら設定した60日間で挑戦)。
【対 象】全従業員のうち希望者。
「EPA(注1)/AA比」(注2)の測定
ニッスイの主要事業であるファインケミカル事業の中核をなすEPA(エイコサペンタエン酸)を活用した施策として、2016年度より全従業員の定期健康診断における「EPA/AA比」の測定を毎年行っています。今年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響で定期健康診断の実施時期が遅れているものの、例年同様に取組中です。
(注1) EPAとは EPA(エイコサペンタエン酸)はイワシなどの魚油に含まれる成分のひとつで、オメガ3系の必須脂肪酸の一種ですが、体内でほとんど生成することができないため、毎日の食生活を通じて摂取する必要があります。EPAは、心疾患リスクの軽減や血中中性脂肪の低下、抗炎症などのさまざまな作用が認められています。1990年には閉塞性動脈硬化症、1994年には高脂血症の治療薬として認可されました。
(注2) EPA/AA比とは
健康を維持するEPAの機能についてはすでに多くのことが明らかにされていますが、今日、特に注目されているのが、EPAとAA(アラキドン酸)の体内バランスを示す比率「EPA/AA比」です。
AAは必須脂肪酸ですが、肉や植物油(リノール酸)の摂取に偏った食生活を続けていると体内で増えて炎症を促進し、動脈硬化を起こしやすい体質にするものです。一方EPAは、炎症を抑制し動脈硬化が起こりにくい体質にします。
EPA/AA比が高いと心血管疾患による死亡率が低いことが発表され(九州大学大学院医学研究院による「久山町研究」、Atherosclerosis 231 (2013) 261-267)、EPA/AA比があらためて注目されています。
以上