「プラスチック問題に対する基本方針」を決定
2020年06月04日
日本水産株式会社(代表取締役 社長執行役員 的埜明世、東京都港区、以下「ニッスイ」)では、近年、社会課題となっている海洋環境へのプラスチック流出問題に対して、ニッスイグループの事業を通じて取り組むための指針として、2020年2月21日付で、以下の「プラスチック問題に対する基本方針」を定めましたのでお知らせします。
ニッスイグループのプラスチック問題に対する基本方針
- 私たちは海洋プラスチックをはじめとする地球環境問題に取り組み、ステークホルダーの皆さまとともに、豊かな海を守ります。
- 1) 海洋への流出
- 漁業・養殖業で使用するプラスチック製漁具については、材質の見直しや管理の徹底によりマイクロプラスチックやゴースト・ギア(※)となることを防ぎます。
(※)ゴースト・ギア:紛失や遺棄により海洋中に存在する漁具 - 2) 事業活動での排出
- 生産工場では、廃プラスチックの排出量の削減とリサイクルの拡大に取り組みます。
- 3) 消費段階での排出
- 食品の容器包装では、品質保持機能などプラスチックの有用性を活かすとともに、環境負荷の低減に取り組みます。
・継続的な商品設計の見直しにより、プラスチック使用量を削減します。
・植物由来(バイオマス)プラや易リサイクル・再生素材などを使用(代替)します。 - 4) 社員ひとりひとりの取り組み
- 社員が参画する清掃活動を通じて、街・川・海でのプラスチックごみを低減し、海洋環境の保全に取り組みます。
- 【ニッスイのCSRへの取り組み】
ニッスイでは、プラスチックによる地球規模での深刻な海洋汚染の進行、海洋生態系への影響等への対応および、プラスチックの利用削減や環境負荷の低い素材への変更、さらに資源循環の推進のため、2019年2月にCSR委員会の下に「海洋環境・プラスチック部会」を新設しました。本部会において、個々の課題への事業を通じた取り組みを検討し、上記方針としてまとめました。今後は、この方針の下、さらに活動内容を充実させていきます。なお、これらは国連が推進するSDGsの12「つくる責任 つかう責任」・14「海の豊かさを守ろう」に該当します。
ニッスイでは、2016年3月に「CSR行動宣言」を制定、当社を取り巻く6つのステークホルダー「お客様」「従業員」「ビジネスパートナー」「環境」「株主」「社会」に向けて、事業を通じて社会課題の解決に取り組み、企業価値の向上を目指しています。
具体的には、以下の3つのマテリアリティ(重要課題)を特定して取組んでいます。
(1) 豊かな海を守り、持続可能な水産資源の利用と調達を推進する
(2) 安全・安心で健康的な生活に貢献する
(3) 社会課題に取り組む多様な人材が活躍できる企業を目指す
CSR委員会では、上記マテリアリティを事業で実践するうえでの重要な課題の検討のため、「資源持続・調達」「フードロス」「ダイバーシティ・人材育成」の3つの部会を設けて活動してきました。近年、海洋環境へのプラスチック流出が社会課題として取り上げられ、その対策の緊急度が高まってきたことから、2019年2月に「海洋環境・プラスチック部会」を設置し、活動を始めています。