デンマークのサケ閉鎖循環式養殖企業に丸紅とともに資本参加
2020年04月16日
日本水産株式会社(代表取締役 社長執行役員 的埜明世、東京都港区、以下「ニッスイ」) の100%グループ企業であるニッスイヨーロッパ社(注)は、丸紅株式会社(代表取締役社長 柿木真澄、東京都中央区)とともに、デンマークでサケの閉鎖循環式養殖事業を営むダニッシュ・サーモン社(Danish Salmon A/S、代表者キム・ニールセン、デンマーク・ヒルツシャルツ市、以下「DS社」)の株式66.7%を、日本時間4月15日に取得しました。
世界的に水産物の需要が高まるなか、漁業生産量は横ばいの一方で、養殖生産量は増加しています。主要魚種のひとつであるサケ・マス類では、生産量の約8割を養殖が占めており、養殖生産なしには供給は成り立たないのが実情です。
サケ・マス類の養殖はノルウェーやチリでの海面養殖が主流ですが、海面の養殖適地に限界があることから、近年では陸上での養殖が注目されています。
DS社が行う閉鎖循環式養殖は、飼育環境が安定的であること、環境負荷の抑制が可能であること、消費地近隣での養殖により鮮度向上や物流コスト低減が実現できることなど、多くのメリットが期待できます。
同社は、アトランティック・サーモンの閉鎖循環式養殖で成功している数少ない先端企業です。2021年半ばには新規設備も完成する予定で、これにより現在の水揚げ量1,000トンを2022年に2,700トンに引き上げる計画です。
ニッスイグループでは、チリや日本国内でサケ・マス類の海面養殖事業を行っていますが、今回の資本参加により閉鎖循環式陸上養殖という環境負荷の少ない新たな養殖方法に取り組むことで、サステナブルな水産物の調達力強化を狙います。
【ダニッシュ・サーモン社 Danish Salmon A/S概要】
(注)【ニッスイヨーロッパ社 Nippon Suisan (Europe) B.V.】
以上